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TOP > 書評経営本 (2004/3/28)

いわゆる経営関係の本は、経営学という学問の本、マーケティング実務の本、経営者が書いた本(CEO本)、外部ジャーナリストが特定の企業、業種について書いた本などに分類されよう。
その中でも、たまたま私の本棚に現存するもので、私が感銘、ないし失望した本を紹介する。もちろん、私見偏見入りまくりである。本当はもっとたくさん紹介したいのだが、ほとんどダンボール箱の肥やしになっていて、それをいちいち取り出すのが面倒なのだ・・・。

商いの心くばり」 伊藤雅俊 講談社文庫
イトーヨーカドー総帥が昭和62年に書いた本。経営エッセイである。実に実直で、「”商いは飽きない”である」という言葉で、当たり前のことを徹底して継続する、というこれまた商売の原点を大切にしている方と見受けた。10年以上前に書かれた本であるが、決して色あせない小売業の志、伊藤氏の経営手腕がここからだだけでも想像できよう。小売業に関係する方はぜひ読みたい本である。
「最大の会社より最良の会社を」「相手の立場に立ち、感性でものを考える」
評点10

儲かるようにすべてを変える」 井上和宏
肝っ玉コンサルタントだそうだ。中小企業の経営コンサルの実践本。
事例はいろいろある。この方は実践派なのだろう。おそらく実績もあるのだろう。だが前半自慢話、後半、独自の理論で、私はついていけなかった。
別に間違ったことや、トンデモなことが書かれているわけでもない。ああ、そうか、私がこういう文章を書く人が嫌い、ということか。
評点1

「あなた」だから、買うんです!―10秒間で顧客満足のプロになる50のヒント」 中島孝志 ダイヤモンド社
セールスマン、小売店店長のためのサービス指南書。言い尽くされていることばかりであるが、よくまとまっている。現場の人に読ますにはいいのではないか。新たな発見はないだろう。
「お客様はミスそのものに怒っているわけではありません。ミスに対する対処の仕方、態度、姿勢に怒っているのです」
評点5

モチベーションカンパニー」 小笹芳央 日本能率協会マネジメントセンター
「モチベーションこそ競争力の原点」と主張する著者。「戦略至上主義の幻想」「迷走する成果主義人事制度」など現行の流行モノに対する批判ははぎれよく納得できる。しかし、後半はもったいぶったモチベーションエンジニアリングの説明であり、新たなフレームワークを提言している。しかし、まあそういう理論を作ることもできるでしょうな、でも実践はそうどうするの?という疑問がふつふつを沸いてくる本。ああそうか、実践はこの著者の会社に発注しろ、ということか。宣伝本ですな。フレームワーク好きなアメリカ的な本。
評点2(前半部分のみ)

経営コンサルタントハンドブック―この一冊で事業の着眼・コツがつかめる!」 野口吉昭 PHP研究所
小さく薄い本。しかし、コンサルのための心構えと小技がぎっちりと詰っている。コンサルするなら、これだけでOKと思う。よーくまとまっています。
「スキルよりもコミットメント」
評点8



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