TOP > アクセスなんていらない (2004/10/31)
(注)アクセスとは他の専門学校でいうところの早朝簿記答練である。
(ここでは、簿記についてのみ語ることとする)
入門生(受験経験ゼロ)の人からよく受ける質問がこれ。
「アクセスは受けるべきでしょうか?」
私の答えはいつもこれ。
「リアルタイムで受ける必要は全くない。ただし一応、通信などで問題を入手しておいて、時間の余裕のあるときに良問だけ復習したり、直前期の復習に使うのならいいでしょう」
もうひとつよく受ける質問がこれ。
「過年度のアクセスを入手して早めに解いておくべきでしょうか?」
私の答えはいつもこれ。
「良問であればかまわないが、すべてやろうとするのは、むざむざ合格可能性を低くする」
で、私の本当の本音は、
「やっぱり必要ない。どうせ過年度のものをやるのなら、予備校の直前答練の過年度のものを繰り返しやった方が効果が高い」
たいてい、どの予備校でも直前答練というものが、「もっとも本試験に近い難易度であることが多い」からだ。
そもそも入門生が、過年度のアクセスをじっとみて「どれが良問かなんてわかるわけがない!!」のだ。
だから、数の少ない直前答練であれば過年度のものを入手できれば、「アクセスよりも良問である率が高い」というわけだ。
そもそも「自分でどれが良問かわかる人」というのは、簿記のセンスがある人なのだから、上記のようにあまり悩まないはずだ。
さらにこうも思う。
「良問であれば過年度でもリアルタイムでもいいとは言ったが、『他のテキストや問題集などで良問はすでに十分に供給されている』だから、必要ない」
私が入門生のときに加藤講師が言ったことば「アクセスはベテランのためにある」
これは本当にその通りだと思う。
一通り、受験経験があり、簿記についてはさほど不安のない人が、「実力を落とさないために」受けるものであり、「実力を付けるために受けるものではない」ということだ。
まあ、そりゃ、予備校やベテランは、薦めるわな。予備校は金を払って欲しいのだし、ベテランは自分のしてきたことを否定されたくないわけだから。
しかし、あなたが従うべきは、あなたにとって合理的な勉強法なのであり、予備校の宣伝文句やベテランの戯言ではないはずだ。
「予備校が提供する(上級の)総合問題数は多すぎる」
「そして無意味に難しすぎる問題が多すぎる」
だから合理的受験生は取捨選択をしなければならないのだ。
復習する意義のない問題など、全答練など2〜3回で十分だ。それよりも、何度でも復習のしがいのある問題をピックアップしよう。
どうやって取捨選択するのかって!?
そのためには、過去問参照、過去問答練が必要なのだ。
敵(本試験)を知らずに、どうやって訓練しようというのか。
くれぐれも上記は上級期の話なので、誤解のないように。
そうだ、ひとつだけアクセスのいい点をいっておかなければならない。
それは「早朝から勉強する習慣ができる」ということだ。そのくらいかな。
入門期の簿記でも書いたことを再掲する。
よく「入門期から前年のアクセスの入門期の問題を入手してガンガン解くべし!!」というアドバイスをみることがありますが、私からみれば、自殺行為に等しいと感じます。まさに総合問題で個別論点を確認するという非効率勉強そのものです。
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