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どの専門学校がよいか。それはわかりません。なぜなら、それは人によって異なるからです。
というだけでは見もふたもないでしょうから、ちょっとだけ私見をば。
(他のページの内容と重複する部分も多々ありますがお許しを)

普段監査をやっている人

 普段から監査をやっている人なら、なるべく監査・会計の講義が少ないほうがよい。なぜなら、普段から監査をやっていれば、監査・会計については基本的に独学できるはずであるからである。「いやー自分は、○○の分野が弱いから・・・」ので、詳しく講義をやってくれるところがいい、という方もいるかもしれません。それはそれで、講義の多い専門学校へどうぞ。しかし、そこでは自分が得意な分野でさえ、膨大な時間を使って講義されていることを忘れてはならない。自分の短所をつぶすために、もっとも貴重な、「時間」というリソースを使い切ってしまっては本末転倒であることを肝に銘じて受講する必要があろう。でもねー。多くの教材がやってきたら、「これは捨てる」という決断は結構たいへんですよー。
 「二次試験と異なり、三次試験の合格率は50%程度であり、多数派に入るのが目的だから、もっともシェアの高い専門学校がよい」という主張ももっともに聞こえます。一理あります。しかし、よく考えていただきたい。それは、「シェアNo1の講義が適切な範囲のものであり、講義を受けた者の大半が、講義をすべて消化し自分のものにしており、自分はその平均よりもちゃんと身につけている」という条件がつきます。しかし実態は「膨大な量の講義、資料に埋もれ、大半の者は消化しきれず、自分も平均程度しか身につかない」のです。(講義が適切かどうかは、私はLECしか知らないので触れないことにします)。であれば、シェアNo1にこだわる必要がどこにありましょう。大切なのは、「
自習の時間をいかに確保するか」なのだ。専門学校の役割は二次試験に比べ、限定的なのだ。確かに合格率50%程度という現実からは、「皆ができる問題は落としてはならない」というのは一定の真実味があります。しかし、それよりも「自習の時間をいかに確保するか」の方が優先的事項なのだ。講義というのは、最も効率の悪いインプット方法である。自分の頭を使って悩んだり、繰り返したりする方が、効率的なのだ。講義という形式は、初めて学ぶ科目の理解については有効であり独学より効率的であるが、ある程度習熟した科目についてはむしろ非効率なのだ。

ようするに

「皆ができる問題は落としてはならない」ためには、シェアNo1の予備校の講義を受けるのことが重要なのではなく、「自習の時間をいかに確保するか」が重要な要素となる

ということである。
TOC風に言えば、どんなにシェアがNo1であっても、それよりも、優先的な制約条件(ボトルネック)である「自習時間の確保」の方が勝るのだ。
働きながらの受験だけに、自習時間の確保の問題がクローズアップされるのである。
逆に言えば、「自習時間の確保」が十分になされておりボトルネックでない場合は、シェアNo1を理由に予備校を選んでもよかろう。(もっとも、提供される教材が適切でなければ意味がないが・・・)
ふふふ、でもそうはいっても、シェアの少ない予備校を選ぶのは勇気がいるよねー。<--- と皆が思うからこそ、余計に、講義数の少ないところの優位性があるのです。経営者には「リスクをとらないことが一番のリスク」なんて言っておいて(感じておいて)、自分がリスクをとれないんじゃ、お笑いものですな。「安定のみを求める者は安定を失う運命にある」のであるから、皆に迎合して無難なところを選んでおこう(そして後は努力せず、指導者を信じていこう)、なんてことがどれほど危険があなたは実感できるだろうか。



普段監査をやっていない人

講義数だけで判断するのは危険ですが、やはり監査・会計について、初歩的な部分から講義してくれる学校を選ぶのがよいと思う。コマ数が少ないと「監査をやっていれば、当然にわかる」ということが省略されがちになるでしょうから。ただし、私自身、「普段監査をやっていない人」ではないので、なんともいえません。そういう方は、一般企業に勤めながら、この勉強をするのでしょうから、頭が下がるばかりです。がんばってください。もし、監査の現場にちょっとでもアルバイトで行く機会があるのなら、ぜひ、その機会を利用し、「
常に監査要点、内部統制と結びつける」ということを意識してみてください。


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