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絶対!基本書主義

お勧め書籍のコーナーもご参照下さい。法人税の基本書は、租税法の基本書コーナーへ。
また、私だけでなく、他の合格者も薦める書籍は、CPA-BOOKS公認会計士試験合格者のオススメ書籍でどうぞ。

 私はすべての科目について基本書を購入し、勉強しました。「学者になるのでないから基本書は不用」という意見もありますが、これはプロになるためには却って遠回りだと思います。「学者になるのでないから、学者の論文まで取り寄せて読む必要はない」というならわかります。一般向けに販売されている基本書も読めないようなプロが、今後の激動の時代に生きていけますか?実際、読むこと自体にはそんなに時間はかかりませんよ。
 とはいえ、予備校の教材は網羅性という点では基本書より優れていますから、最終的な暗記には利用する価値は十分にあるし、普段も、予備校教材をベースにした方が効率がよいとも感じます。
 では、基本書はどのように利用するのがよいのか?
 私は、「ざっと読み」ー>「部分精読」を勧めます。まずざっと読んで全体像をつかみ、ひっかかった部分には付箋なり印をつけておきます。次により深く知りたい部分やひっかかった部分について詳しく読むのです。本来は、全部精読がよいとは思いますが、費用対効果を考えると部分精読の方が効率がいいと思います。全部精読に費やす時間があれば、他の基本書のざっと読みをした方が効果は高いと思います。
 学習が進んでいないと基本書を読みこなすことができなくなります。したがって、私は、予備校の入門講座は基本書を読むための基礎講座と位置付けておりました。入門が終わるまでは、基本書は読まずにおいといて、入門が終わった所で一気に読みました。

予備校テキストの宿命

 予備校のテキストがなぜ理解しにくいのか?それはいろんな立場の主張が入り混じっているからです。試験委員にもいろんな立場の人がいますから、それらの人が出題してきたときに対処しようとすると、相反する記述がみられるようになるのです。フルサービスの欠点です。基本書は、著者の態度、主張、立場が一貫しています。だから、通説であっても自分の立場にそぐわない点は徹底的に反論しますし、その論拠も示されます。だから、基本書の方が理解しやすいのです。
 予備校テキストが論点を並列的または通説をメインに載せているのに対し、基本書は、ひとつの立場から、ひとつの主張だけをし、その理由づけのひとつとして他の説が載せられているのです。
 さらに基本書がわかりやすいのは、著者の一貫した価値観に基づいた事実の評価をしているからです。特に商法では、それが顕著です。この「事実の評価」は、予備校本には、絶対にないものです。基本書がいかに人間としての熱い情熱から書かれているか、私は、その情熱を感じられる本ほど好きです。

学問の歴史を知ること

 「実務家になるのだから古い学説や学問の成り立ちなど勉強してもしょうがない。最新のものだけを勉強すればよいし、試験委員も時代遅れの出題をやめて、最新の分野から出題すべきだ」という主張がたまにみられます。
 私は、絶対反対です。
 実務は常に流動的です。一時の実務を覚えただけの知識はすぐに陳腐化します。会計士には流動的な状況に対応できるだけの基礎学力が求められると思います。したがって、現行の2次試験も最新の実務から細かい知識を問うようなことはすべきでなく、基礎理論を深く理解しているかどうかを問うべきだと思います。
 そして、基礎理論を習得するにはどうすればよいか?
 それは、学問の歴史を学ぶことです。なぜか?
 すべて学問は、過去の通説を批判して、新たな理論を打ち立てることで成立しているからです。
 地動説から天動説に変わった歴史を知らずして、天文学を勉強する人間はいません。ニュートン物理学を勉強せずに、量子物理学を勉強するものはおりません。だから、財表の伝統理論や商法の改正の経緯、監査論の歴史、経済学の歴史、簿記の成り立ち、すべて学ぶ意義があるのです。もちろん、詳しく知る必要はありません。程度問題です。1時間か2時間本を読めば分かる程度でいいのです。これをやるかやらないかで大きく理解が違ってきます。そして、その多くは基本書に書いてあるのです。

序文を読め!!

 基本書の序文は絶対に読みましょう。序文を読むだけで、その本の7割を理解できます。序文は著者が本を貫く主張をまとめて書いてある上、著者の人柄もでる部分なので、その本の理解のためには絶対に必要なのです。 

 

基本書まとめ法

 たいしたことではありません。1冊の基本書をB4コピー用紙1枚におさめてしまおうというものです。これは、復習に最強の素材となりますよ。
 基本書を読む時には必ず、B4ぺラのまとめ紙を用意し、1章読むごとに簡単にキーワードをまとめたり、図に書いてみたりするのです。汚くていっこうに構いません。時間をかけずに書くのがコツです。意地でも1冊1ページにまとめようとしてみてください。現実には、3枚程度になるのもやむをえないですが、気持ちとしては1ページにまとめるのです。網羅性は気にしない。読んでいて、ここはキーポイントだなと思った個所や疑問が晴れた個所、疑問が生まれた個所を書き出しましょう。すでにわかっている所は、書き出す必要はありません。
 これを答練の前とかに復習で見るようにしておけば、理解が深まることうけあいです。
勉強が進むと、そのまとめ紙に書いてあることが陳腐化してくるでしょう。それはあなたの理解が深まり、暗記も進んできたからです。そしてたら、その紙は捨ててしまいましょう。そして、新たに1枚、書いてみましょう、時間をかけずに。そうするうちにあなたの理解は、また深まることでしょう。


本のモトを取る、ということ。

 よく、「基本書は値段も結構するし、もとはとれないから、特に分厚い基本書など購入する必要はない。」という主張も目にします。
 これは価値観の違いですが、私は基本書に限らず、1冊の本にたった1つでもグッドポイントがあれば、その本のもとはとれた、ということであると考えています。だから、買って後悔することもめったにありません。すごい駄本でも、その本はダメという情報が得られただけでもよしとします。ま、本が好きなんですね。
 だから、私にはモトが取れないとか、基本書の効用逓減の法則などはあてはまらないのです。5000円の本でもイメージ構築に有意義なひとことでもあれば、それでOKなのです。
 そのおかげて基本書に対する支出はすごく多いです。でも後悔もしてないし、改めもしません。だって、知識、頭、情報で勝負する会計士という専門家になろうという人間が、関係する本を買うのは当然だし、それが投資です。経済学、経営学でも学んだように、投資は長期的なリターンを得るために短期的なリターンをあきらめることです。私は、基本書モト取れない論や基本書の効用逓減法則は、短期的な視野から見た愚論であると思えるのです。もちろん、それが効率的な投資でなければ(資本コスト以上でなければ)ならないから、なんでもかんでも購入するのはどうか、という批判もありそうです。その批判もその通りです。要は程度問題なのです。そしてその程度は人によって違うからやっかいなんでしょうね。閑話休題。


科目別基本書(お勧め度は10段階です。主観です)

・簿記

・・簿記の考え方・学び方」中村忠(税務経理協会)
  お勧め度 8
  簿記の理論の基礎をわかりやすく教えてくれる。他の簿記の基本書を読まなくてもこれだけでも読むべきである。特に勘定の意味や、基本的用語の意味を丁寧に解説してくれる。予備校はここまでやってくれないんだよなあ。

簿記教科書」沼田嘉穂(同文館)
  お勧め度 6
  簿記の理論書。「簿記の考え方・学び方」よりは難しいが、読みやすい良書と思う。ただし全部精読は疲れそうなのでざっと読みが吉のような気がする。

・・会計構造の論理」笠井昭次(税務経理協会)
  お勧め度 5
  会計構造論。ちょっとくせがある。どっちかというと財表チック。私は好きな本でしたが、忙しい方には、H6年、H7年本試験の笠井先生出題の簿記の理論問題を検討した方が費用対効果は大きいかもしれない。

・・経営情報と簿記システム―簿記の伝統と革新」石川純治(森山書店)
  お勧め度 1
  試験委員の本ということで買ってみたが・・・。2次試験の領域を上回る専門的な書。受験生には不用とおもわれる。しかし、こういうことを研究している人がいることに妙な安心感を抱いてしまうのは私だけだろうか・・・・。

・・新版 体系簿記論〈1 基礎取引処理編〉」T、U、V 飯野利夫監修(税務経理協会)
  お勧め度 5
  学者にしてはめずらしく資格試験を意識した書。簿記問題の6つのパターン等、内容はおもしろいのだが、直接の役立ち度は、?。マニア向け。専門学校の講師になって、作問するなら必須の書でしょう。

・・簿記の計算と理論」大藪俊哉(税研)
 お勧め度 6
 簿記の理論書。沼田先生の「簿記教科書」か、こちらか、どちらかでいいでしょう。私は沼田先生の方が読みやすかった。

 

・原計

・・原価計算 六訂版」岡本清(国元書房)
  お勧め度 10
  大先生岡本氏の書。原計はこれ1冊でも十分でしょう。五訂版よりも格段にわかりやすくなりました。特に、原価企画などの新しい原価計算や、管理会計のところが秀逸です。これらの領域は、つきつめると結構複雑なのですが、岡本先生はまさに2次試験のちょっと上ぐらいのレベルで、必要十分なものを提供してくれる。また、伝統的な原価計算も歴史的順序で書いてあるのが、とってもわかりやすくてグッド。ちょっと高くて分厚いが、十分にもとがとれる良書と思う。

・・管理会計 第2版」桜井通晴(同文館)
 管理会計の良書。ただし詳しすぎるので、意思決定などで理解に苦しんだ時に辞書かわりに読むのでいいのではないでしょうか。というか、専門学校のテキスト後半は、みんなこれがネタ本でしょう。

・・原価計算制度論」木島淑孝(中央経済社)
  お勧め度  3
  試験委員の書。おそらくもう交代されるので重要性は薄いでしょう。試験委員対策のため購入しました。試験委員対策としては役に立ちましたが、一般的理解には、岡本先生の書には、はるかにかなわないでしょう。

・・「製品開発のコストマネジメント」谷武幸(中央経済社)
  お勧め度 4
  試験委員対策のため購入。私には役にたったが、ちょっと細か過ぎるかも。谷先生の原価企画にかける意気込みが伝わってきます。私は谷先生が出題なら絶対、原価企画だなと予想してました。ただ、一般的理解には、岡本先生がよいでしょう。こだわりのある方への逸品。

・・原価・コスト計算がやさしくわかる本」青木三十一(ぱる出版)

  お勧め度 7
  原価って一体なんだろう!?という根本的な疑問をやさしく解説してくれる名著。このままでは試験には役立ちませんが、原価計算の基本的理解が不足している方には絶品となるでしょう。十分理解している方には不用です。原計が超苦手な方に最適。いわゆる基本書ではありません。実務ハウツー本です。

・財表

・・財務会計論」飯野利夫(同文館)
  お勧め度 10
  おそらく最もわかりやすい財表の入門基本書。財表の基本書で迷ったら、まずはこれを読みましょう。入門だからといっても、内容は結構奥深い。次に挙げる新井先生の本と読み比べるとさらによいと思います。ただし、この本は、最近の制度改訂に準拠していないので、多少、内容的に古い部分があるので注意。しかし、それを上回る財表理解効果が得られるでしょう。

・・新版 財務会計論 」新井清光(中央経済社)
  お勧め度 9
  昨年、亡くなられた会計学の巨匠。これも読みやすい。飯野先生の本と読み比べつつ読むと効果的でしょう。例えば、「資産」や「資本」について両先生はどういう定義をしているか、とか、そういう観点で読むとよいと思う。基本的には財表は、この2冊で足りると思う。私は飯野先生が好きでした。
  お弟子さんが跡を継いで現在は新版となっています。

・・時価主義を考える 第2版」田中弘(中央経済社)
  お勧め度 7
  元試験委員の書。最近では少数派の原価主義論者。しかし、私は田中先生大好き。論理の流れがわかりやすいのだ。最近のトピックの原価主義、時価主義の欠点、利点の理解を深めるには超良書。しかし、現状では少数派なので、試験に直接役に立つかどうかは疑問です。こだわりのある方への逸品。

・・原点復帰の会計学―通説を読み直す」田中弘(税務経理協会)
  お勧め度 7
  勉強していてふと感じる疑問にずばり答えてくれる超良書。ただし、試験への直接役立ち度は低いかもしれません。実務をからめて現行の制度にずばっと切りこんでくれます。

・・会計学講義」醍醐聡(東京大学出版会)
  お勧め度 7
  田中先生と正反対の立場をとる現試験委員。文章からは頭の切れの良さがビシビシ伝わってきます。田中先生の本と読み比べるといいでしょう。特に有価証券の評価のあたりは今後、試験にでそうかも・・・。私的には田中先生の方が好きだけど、試験への直接の役立ち度からいって、こちらの方が高いと思われるので、お勧め度は田中先生と同じく7にしてあります。

・・実学入門 経営がみえる会計―目指せ!キャッシュフロー経営」田中靖浩(日本経済新聞社)
  お勧め度 6
  TAC財表講師田中氏の書。田中氏は学者ではないが、この本はとてもわかりやすい。実務の経験がふんだんに生かされていると思います。いわゆる基本理論ではないため、ここに配するのはどうかとも思いましたが、理解を深めるのには最適と思いましたので、ここに紹介します。経営学にも役立ちます。私は飯野本と並ぶ、入門書としてよいと思っています。お勧め度が低いのは、あまりに大雑把すぎて、詳細性に欠けるからです。でもその大雑把さが、理解しやすいのです。

・監査論

・・「監査基準・準則の逐条解説 第2版」脇田良一(中央経済社)
  お勧め度 9→4
  元試験委員の書。脇田先生は現監査基準策定に深くかかわっておられるので、とってもわかりやすく書かれています。これをしっかり読めば本試験でも十分合格点が取れると思います。これを読めば、監査基準の一言一言が大事な事がわかるし、基準暗記も楽になります。私の基本書主義を開眼されてくれた記念すべき一冊。脇田先生ありがとー。
  監査基準も新基準となりました。ちょっと古くなりましたね。(2005年追記)

・・「財務情報監査」脇田良一(税務経理協会)
  お勧め度 6
  同じく脇田先生の監査基本書。基本的なことがきっちりと書かれています。予備校の教材では理解に苦しむ方に、一筋の光を与えてくれることでしょう。上記本を補完するためにどうぞ。

・・「会計学入門」千代田邦夫(中央経済社)
  お勧め度 2
  現試験委員の本。監査のみならず財表、原計の入門書。内容つめこみすぎで、すべてが消化不良になってしまいそうです・・・。本棚のこやしにどうぞ。私は千代田先生はあまり好きになれなかったなー。

・・「内部統制の理論」小西一正(中央経済社)
  お勧め度  1
  ちょっと専門的すぎ。悪くはないが受験生には高すぎるレベル。

・・「会計監査論」山浦久司(中央経済社)
  お勧め度  4
  結構わかりやすい基本書。著者の頭のよさがにじみでている本。しかしちょっとレベル高めかも。
  (追補)
  山浦先生は2001年度の新試験委員となりました。
  改訂 お勧め度 8 としておきます。良書ですよ。

 

・商法

・・会社法入門」前田庸(有斐閣)
  お勧め度  6
  論理の流れ、価値判断、すべてがすばらしいと感じました。私には最高の書でしたが、少数説が多いので、お勧め度はちょっと低くしています。しかし、この厚さで、入門とは・・・。法学は奥が深い。
  2005年現在、この先生の考え方は、商法大改正となっても実にみずみずしく生きています(2005年追記)

・・会社法 新版」鈴木竹雄(弘文堂:法律学講座双書)
  お勧め度  ?
  超スタンダードだそうです。私は、時間がなくて読めませんでした。しかし、多くの予備校講師が薦めてますから、読んでみてもいいのでは?

・・「株式会社法概論」丸山秀平(中央経済社)
  お勧め度  5
  試験委員対策のため購入。試験委員対策としては大変役に立ちました。閉鎖会社に関する記述が大変多く、現代の問題意識に満々ている良書。時間のある方はどうぞ。

 

・経済学
(最新の経済学お勧め書は、独立して「経済学の基本書」のコーナーに追加してあります)

・・「ミクロ経済学入門」西村和雄(岩波書店)
  お勧め度  2
  ほんとに入門!?と思えるほど初学者にやさしくない記述。私はお勧めしない。この本のせいで経済学を挫折しそうになりました。西村先生は、週間ダイヤモンドにも各週でコラムをもっておられるのだが、大変わかりにくいと思う。なぜにこの方が初学者に人気があるとされのか私には理解不能でした。その秘密をしっている方がいれば教えてください。

・・What’s経済学―わかる楽しさ使うよろこび」辻正次・八田英二(有斐閣アルマ)
  お勧め度  6
  こういうのが入門にはいいと思う。最初のプロローグだけでも読む価値あり。経済学挫折から私を救ってくれた佳作の著。これで問題が解けるわけでは決してないが、経済学的な考え方を学ぶのによいと思う。

・・「経済学入門」塩澤修平(有斐閣アルマ)
  お勧め度  6
  上記、「What's 経済学」をもう少しつっこんだ書。たのしく読めた。ただし、ちょっと抽象的な数式がでてくるので、数式に弱い方には不向きかも。私は元理系ですので、こういう本がいいのだな。第1章と各章のサマリーが秀逸。

・・「ミクロ経済学理論」(有斐閣アルマ)
  お勧め度  6
  上記、「経済学入門」をさらにつっこんだ書。二次試験の範囲を超える部分もあるので使用はほどほどに。しかし、数式をうまく使った論証は、元理系の私には最適の書でした。数式な苦手な人はみないように。

・・明快ミクロ経済学」えがえつ典生(日本評論社)
  お勧め度  7
  頭のいい方が、初学者向けにやさしく書いた良書。入門書ってこういうのがいいと思う。私は年明けに買いましたが、そのころ読んでも目からうろこが落ちた。理解のためにグッド。

・・「入門マクロ経済学」中谷巌(日本評論社)
  お勧め度  5
  マクロはいい基本書に出会えませんでした。もう少し、国民経済計算のよい解説書があればよかったのだけど・・・。この本は、定番として有名ですから、みなさんもご存知でしょう。私には体系がつかめず、??でした。

・・有斐閣経済辞典(有斐閣)
  お勧め度  7
  分からないテクニカルタームの確認に。経営学にも役にたちます。

・・「日常生活を経済学する」デイビット=フリードマン(日本経済新聞社)
  お勧め度  6
  基本書ではありませんが、経済学的な考え方を習得するのに如何。第1章だけでも読む価値あり。第1級の学者はやはり違うねえ、とうならせる驚愕の書。ただし、試験には直接役に立ちません。しかし、よいぞ。

・・「寓話で学ぶ経済学」ラッセルDロバーツ(日本経済新聞社)
  お勧め度  6
  これも基本書ではありません。あのリカードさんが天国から来たという設定。国際貿易について、熱く語ってくれます。楽しく読みました。

・・嘘ばっかりの「経済常識」」岩田規久男(講談社+アルファ文庫)
  お勧め度  7
  同じく基本書ではありません。日本にもすごい経済学者がいたんだ!と思わせる1冊。とても楽しく経済学の考え方を教えてくれます。銀座のコーヒーの値段とかね・・・。

・・「痛快!経済学」中谷巌(集英社インターナショナル)
  お勧め度  5
  基本書ではないです。中谷先生がサラリーマン向けに書いたマクロ入門の入門書。まあわかりやすく読めます。入門講座と並行してざっと読んでは如何でしょうか。

 

・経営学

・・「マネジメントとは何か」佐々木恒男(文真堂)
  お勧め度  1
  試験委員対策として購入。佐々木委員は2001年度には交代が予想されるのでお勧め度は1です。経営学の系譜をざっとながめたい方はどうぞ。試験委員対策としては、ものすごく役に立ちました。

・・「経営学」西田耕造
  お勧め度  0
  悪名高い試験委員の書。確かに国家資格の試験としてはどうだか、と思いますが、私は、この方、大好きなんです。日本の企業の実情や考え方をよくわかっているし、アメリカンな経営学をよくぞここまでジャパンニーズにしましたなって感じですな。私の考え方に共感できる方はどうぞ。佐々木委員同様、交代が予想されますのでお勧め度はゼロです。試験委員対策としてはばっちりでした。

・・「経営財務」若杉敬明(有斐閣)
  お勧め度  2
  同じく試験委員対策として購入。経営財務の基本書としてどうぞ。しかし、ちょっと難しいかも。若杉委員も交代予想ですので、お勧め度は低いです。マニアの方に。

・・「企業の活性化とイノベーション」十川広国(中央経済社)
  お勧め度  3
  同じく試験委員の書。つまらないし試験にも直接的な効用はないと思う。ただし、まだ試験委員として残るそうなので、一応お勧め度は3です。でも、いらないかなー。

・・競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか」MEポーター(ダイヤモンド社)
  お勧め度  8
  あのポーター大先生の書。試験への直接の役立ちはないかもしれないが、こういう鋭い方の考え方を知っておくと後が強いぞ。著者はわかりやすい本は目指していないというが、とくかく実例が豊富で、実際はわかりやすい。本気でコンサルを目指す方は、必読の書。この本を読めば日本の経営学者のレベルがとても低くみえる。


・その他

・・ 「ユニクロ」!監査役実録―知られざる増収増益の幕開け」安本隆晴、ダイヤモンド社
   お勧め度  7
   公認会計士安本さんの日誌をもとにした書。あのユニクロの上場に公認会計士が、どういう風に関与したのか、興味深く描かれています。モチベーションの維持のために。

・・ 「論述式 合格答案作成のシナリオ」武田隆二、TAC出版
   お勧め度  5
   元財表試験委員の書。内容には賛否あろうが、試験委員がどんなことを考えているかを知るのに最適な書。学者の実際の採点がどのように行われているか、知ることは大変有意義です。でも、他の委員がここまで受験生のことを考えてくれているか疑問だなあ。

・・ 「別冊税経セミナー 公認会計士 合格バイブル」大原簿記学校編、税務経理協会
   お勧め度  6
   大原生はみんな読んでいるのかな。異論もあろうが、方法論のひとつとして。700点合格主義は、よい視点と思う。

・・ 「公認会計士二次試験 非常識 合格法 初版」石井和人監修、ほうしょう出版
   お勧め度 6
   クレアールのカリスマ講師・石井氏の非常識合格法の本。現在は、改訂版がでているらしいです。議論はあるでしょうが、示唆に富む本ではあります。


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