差異の解消を悩むものが勝利する
2022/07/27
連結会計がわからない人は実は連結以外も理解できてない。僕の経験上①帳簿の締め切りが理解できてない②本支店会計が抜けている。このどちらか。連結で躓いてるのではなく、理解不足が連結で表面化しただけです。連結に入る前に本支店の総合問題(帳簿の締め切りアリ)を解く事をぜひオススメしたい。
— しも@簿記系ジョブホッパー (@kaikeinochikara) July 23, 2022
全くこの通りだと思います。
この考え方はもっと拡張ができます。
会計学の論点の多くは,"差異の発生原因と解消方法"
— スポックCPA-LAB (@cpalabspok) May 12, 2022
利益と資金の差異から始まり、管理会計の差異を通って、税効果と連結の差異に終わる。
発生主義も,減価償却も,一時差異も,未実現利益も,資本連結も,数理計算上の差異も,予算差異も,減損も。
細部はともかく、差異のテクニカルなイメージは共通。
これは会計論だけでなく、他の科目にも、勉強法にも拡張できます。
「テキストは理解して覚えているのに、応用問題が解けない。」 これは、テキストと応用問題の差異が発生しています。
その差異は何か、それを埋めるにはどうすればよいか、それを考える必要があります。
これは慣れないと時間がかかるのです。
多くの受験生は、この時間を惜しんでしまい、「とにかく演習!演習!地獄」へと自ら導かれていくのです。
もちろん、とにかく演習!でも合格はできるでしょう。
私は効率が悪い、と言っているだけです。
「効率が悪い? テキストと応用問題の差異について考える時間のほうがもったいなくて、非効率じゃないか。そんなことを考えて前に進まないからベテランになるんだよ。」
という批判はありそうです。そうしたい人はそうすればいいと思います。
例えば、どうしてフラップを下げれば飛行機が上昇していくのか、理解しないままだと、操縦桿を手前に引けば飛行機は上昇するんだよ、という一点のみの知識となり、操縦桿の操作の問題がでれば回答はできますが、そのために必要なスピード、あるいは、風向きの違い、方向舵の組み合わせなどのヒネリを加えられたら、あっという間に撃沈でしょう。何か話しが飛んでしまいました。飛行機だけに。
せめて、フラップの働き、なぜ揚力が発生するのか、風向きによってどう速度、揚力が変化するのか、飛行機の姿勢、方向舵の役割などを理解していれば、多少のヒネリに対応できます。これが差異を埋める理解です。
さらに流体力学まで理解する必要はないのです。揚力はこうやって発生する、それを前後左右組み合わせるとどうなる、外部環境(風)があればどう影響する、ということさえ浅く理解してればいいのです。
今の自分の知識・理解と解けない問題との差異解消は、最初のうちは苦痛で、すぐには判明せず、次に行かざるを得ない時はあるでしょう。
しかし、また同じ失敗をした時、もう一度チャレンジしよう。なぜ、今の知識・理解で解けなかったのか、その原因は何か。
繰り返していくうちに、だんだんとスピードが速くなり、そのうち、ただの部分知識おばけの演習マニアを追い抜いていくことでしょう。
丸覚え、演習!演習!は一時直線、理解と差異の解消法は、二次曲線、時間が経つと誰も追いつかれないぐらい先に行き、勉強が効率的になり、その余った時間でさらに効率的な勉強をすることができるでしょう。