本書は、経済学を学ぶにあたって演繹法や帰納法の解説から入り、著者の言う「論理的な思考法」を身につけるトレーニングから始める。このことは、経済学の教科書としては異例のことである。しかしこの方法は、一見迂遠なよ………、すぐれた実践の書でもある。この点はもっと強調されていても良かったように思われる。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
某メガ・ベストセラーが図らずも示したように、議論がなかなか通じないという経験をしたことがある人は多い。その最大の理由は、そもそも議論とは何か、何を目的としているのかが共有されていないことにあるのだろう。こ………もとないと考える人、経済学を学ぶ前に議論の基本を確認しようという人にぜひ薦めたい。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
ロジカル・シンキングに関する著作はこれまでに幾冊も読んできたが、いずれも挙げられている事例が極度に単純化されたものばかりで、現実的な問題を考える際の手がかりにするには物足りなさを感じるばかりだった。その………済学に関する読者の思考を鍛えてくれる本来的な意味での入門書と呼んでいい一冊である。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
経済学に馴染めない理由としてよく聞かれるのが「非現実的」「所詮は机上の空論だYO!」という声。そもそも経済学とは、複雑怪奇な現実世界の事象を「単純化して突き詰める」学問であるため、単純化したモデルを「現実と違う」と………の戯言を笑い飛ばせるようになれば、まずは合格。速やかに経済学の入門書に移られたし。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
ロジカル・シンキングに関する著作はこれまでに幾冊も読んだが、従来、挙げられてあった「事例」と称するものは、いずれも極度に単純化されたものばかりで、より複雑かつ大きな問題を考える演習としては現実離れしている………の思考力を鍛えてくれる本来的な入門書としての役割を果たす一冊として挙げておきたい。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
まず構成がすっきりしている。経済学も論理的ルールに即しているのはいまさらいうまでもない。最近は、論理的にスジが通っていないことを現実感覚や政治的・社会的ファクターでごまかすやからが多い。なかには前人未到………きる。経済学入門者から経済学にトラウマを抱く人までおおいに進めたい。読みなさい!
このレビュアーはお薦め度を5としています。
ミクロ経済とマクロ経済の入門的な内容をピックアップして「きちんと」説明した本.書名から想像するほどのインパクトはないが,この「きちんと」の部分が本書の真骨頂となっている.経済学は勉強したけど数学や論理は苦手………専門家向けに誤魔化しなく説明するとこのようになるというお手本といってもよいと思う.
このレビュアーはお薦め度を5としています。
この書評の本は・・・・・ 経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える