本書は18世紀以前の文明発展の分析としては、確かに良書であろう。結論は概ね高校の世界史で習うような内容だが、そこに至る過程は資料やデータが豊富で説得力がある。「南北問題」「遺伝子組替え」といった現代にも通じる問題………者に紹介されていないのは残念である。翻訳者は今後このようなミスのないように願いたい。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
ベストセラーとなり、ピュリッツアー賞を受賞したのも頷ける名著。
本書は、最終氷河期が終わった約13,000年前から紀元1,500年頃までの人類文明発展の歴史を、社会科学と自然科学を合わせて考察している。
何故ユーラシア大………するに至ったのか?
これらの疑問を、壮大なスケールで考察している文句無しの名著。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
ニューギニア人からの「どうしてあなたたち白人は、世界の富と権力の大部分を握ることが出来たのか?」という素朴な問いかけで本書ははじまる。人類すべてが狩猟採集で暮らしていた13000年前の最終氷期の終わりを起点にして、………物生態学の視点が随所に感じられるなど、歴史を自然科学として読みたい人にお勧めします。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
「世界の富や権力は、なぜ現在あるような形で分配されてしまったのか。」という問題に対する回答の一つが本書。今日の富・権力の分配の状況は、人種間の優劣に起因するものではないという著者の哲学には共感を覚える。また、そ………かっこいいと思っている人の方が多いはず。この部分はやや本書の信頼性を損ねている。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
1万3000年にわたる人類史について、紀元前1万1000年、最終氷河期が終わった時点では人類はみな狩猟採集生活を送っていたが、その後これが農業を基盤とした政治構造への移行、文字の普及などにおいて地域的な差(西ユーラシア………が異なっていたことで引き起こされたことなどに触れられ、非常に興味深い内容である。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
銃・病原菌・鉄。旧世界が新世界を征服できた主要な原因である。しかし、なぜ旧大陸だけに銃、病原菌、そして鉄があり、新大陸にはなかったのか。その究極の理由は何であろうか。人類が生まれた大陸、アフリカはなぜヨーロッ………極の原因と断定する。文明の発展を新たな視点から解き明かそうとする、優れた著作である。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
人類の歴史を複雑系の視点から科学的に解き明かそうとした試みの先駆けとしての名著。歴史物に必ずしも興味がなくても、ビジネスマンや研究者を知的に刺激し充分に楽しませてくれる傑作。環境、生態系、地理的条件、技術、社会体………史の行方を決めたと洞察する著者のアプローチは今後も様々な場面で応用されることだろう。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
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このレビュアーはお薦め度を4としています。
この書評の本は・・・・・ 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎