書いてある内容は、それほど突拍子ないわけではないし、冗長といってもいいぐらいの分厚さだ。でも読んでてすごく楽しいし、ワクワクするし、一気に読んでしまう。なぜだろう。擬似生物学的人種主義という(頭の片隅では僕も………これらが相まって僕の頭をすっきりさせてくれるのだ。おかげで大掃除は来年に持ち越し。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
とにかく一気に読めます。文化人類学、民族学などが好きな人はもちろんですが、あまりその手の本を読まない人にもオススメ。どうして南米が、アフリカが植民地となっていったのか、人種の優劣でなく、「環境」なのだ、と明快に述べています。ま、アジアの問題となると今ひとつ踏み込んでないような気はいたしますが。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
学校の試験問題が出題されるから、という動機で購入し読みましたが、学校で進められた図書の中では断然面白く、試験の事など半分以上頭から離れてしまうくらい、読み込んでしまいました。明確な問題提起、仮説を立てて、事実の再認………さと上下巻であることを感じさせない、読者を飽きさせることのない内容だと思います。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
本書は、現生人類が地球上に誕生した後、なぜヨーロッパ人が南北アメリカ大陸を征服し、その逆が起こらなかったか、を解き明かす。例えば、インカ帝国は、ピサロが襲来した15世紀初頭、世界で最大規模の国家であった。人口………の体がデザインされているのだ。まずは、自分の住んでいる土地を大事にしたい、と思う。
このレビュアーはお薦め度を4としています。
鳥類の研究者であったダイヤモンドはまた真の知識人でもあった。
ユーラシア大陸では家畜となるような動物が多く、それの飼育によってユーラシア人はまた病原菌耐性も獲得した。さらにイネ科の植物はユーラシアに多かったため………集団に差異があったとしても、彼の鋭い洞察のほとんどは全くその意義を失わないはずだ。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
著者の最新作“Collapse”がベストセラー入りしたのと併せて、本著も返り咲いていましたので購入しました。最後の氷河期が終わった13千年前から今日まで、五大陸で人類の進化の度合いが異なったのは何故かを探る本で、ズバリ………我々に決して劣っていないとわざわざ言い張る辺りが、エセ平等論者ぽくって鼻につきます。
このレビュアーはお薦め度を2としています。
文明の興亡をもたらす要因が、地球的規模での環境、民族がもつ政治的文化背景などによるものであることを知ることができました。著者の論文の原著あるいは参考文献にあたることで、この本で論じられていることが、著者の一方………の人です。日本の研究者が決して書くことができないスケールの大きな著書だと思います。
このレビュアーはお薦め度を5としています。
最近になってこの本を読み返そうと考え,購入したのですがやはり面白いの一言につきます.別に民俗学なんかに通じていなくても,誰もが問題なく実感できる適切な説明と,皆が知っている事例を具体例を挙げて充分理解させて………なりに纏めた総説なのだと捉えて読めば,よりこの本を魅力的に読むことができるでしょう.
このレビュアーはお薦め度を5としています。
この書評の本は・・・・・ 銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎